2014年

7月5日

投稿者 : masa 投稿日時: 2014-07-05 13:54:33 (11710 ヒット)

 この地区の窯業の歴史は古く平安時代にはじまり、それ以降蜿蜒と続けられ、室町時代には大陸(中国)より入った仏教文化の影響により、特に仏具の焼造に務め、桃山時代には芸術性豊かな志野、黄瀬戸、織部等の茶陶を焼くことによって時代の要求に応えてまいりました。
 特に江戸時代中期より庶民の使う日常食器の需要が大きく伸び、太白・新製磁器が要求され、高温度焼成による原料の必要に応じ、蛙目粘土の開発を美濃地方で最初に発掘し供給したのも、この下石郷であります。
 陶器の時代より新しい磁器に至るやきものの変動期に備え、たえず時代に適応した情熱とエネルギーを燃やし続けた歴史こそ原産地下石の伝統であります。
 今後の生活、文化に対応し、新しい食卓用品とインテリア作品の開発を進め、伝統的な技術、技法を駆使し、次の新しい時代への対応に備え、芸術性、感覚性、機能性をたえず追い求め、炎炎と情熱を燃やし続けているのが下石の多くの陶人と窯場であります。

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